西日本皮膚科
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統計
当科におけるジャパニーズスタンダードアレルゲン (2008) を用いたパッチテスト集計
伊藤 絵里子中原 剛士中原 真希子幸田 太高原 正和師井 洋 一古江 増隆
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2014 年 76 巻 6 号 p. 583-587

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抄録

2009 年 4 月から 2013 年 3 月までに当科外来を受診しジャパニーズスタンダードアレルゲン (2008) を用いたパッチテストを施行した 235 例を集計し,日本皮膚アレルギー・接触皮膚炎学会統計との比較検討を行った。計 235 例中,男性 42 例,女性 193 例,男性では 30 歳台および 60 歳台,女性では 60 歳台の年齢層が多かった。原疾患では,接触皮膚炎が全体の 54%と最多で,次いで薬疹,掌蹠膿疱症,金属アレルギーの順であった。日本皮膚アレルギー・接触皮膚炎学会との比較では接触皮膚炎が最多である点は同じであったが,当科では薬疹症例の割合が高かった。当科での陽性率は,potassium dichromate が11.9%と最も高く,次いで mercuric chloride 8.1%,urushiol 7.2%であったのに対し,2009∼2011 年度学会陽性率では nickel sulfate 13.7%,urushiol 10.8%,cobalt chloride 7.6%の順であった。

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© 2014 日本皮膚科学会西部支部
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