西日本皮膚科
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症例
外毛根鞘囊腫に隣接した Folliculosebaceous Cystic Hamartoma の 1 例
與語 晶子中原 真希子中原 剛士坂本 佳子桐生 美麿古江 増隆
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2020 年 82 巻 6 号 p. 426-428

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抄録

62 歳,男性。数年前から頭頂部に自覚症状のない結節を認めており,徐々に拡大していた。初診時,直径 1 cm のドーム状で常色~淡紅褐色の皮膚結節を認めた。摘出した同部位の病理組織像では,真皮内に脂腺導管を介して放射状に増生する脂腺小葉がみられた。また,その外側に裂隙がみられ,周囲の膠原組織内に毛細血管の増生と脂肪織が一部取り込まれる所見を認め,病理所見より Folliculosebaceous cystic hamartoma(FSCH)と診断した。また,本症例では,FSCH に隣接して外毛根鞘囊腫がみられた。 FSCH に他の皮膚腫瘍が合併する例は少数の報告があり,それらの原因ははっきりしないものが大半である。FSCH と外毛根鞘囊腫には,発現部位が近いことや囊腫構造を持つなどの共通点があり,遺伝子変異を含め,なんらかの関連性があるのではないかと考えた。

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© 2020 日本皮膚科学会西部支部
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