整形外科と災害外科
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著明な胸鎖関節破壊を来したSAPHO症候群と考えられた1例
村田 洋一首藤 敏秀山岡 和弘入江 学佐々木 聡明川本 泰作加茂 健太松浦 恒明原口 和史
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2009 年 58 巻 3 号 p. 451-455

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抄録

56歳女性,10年前に頚部の激痛と左肩痛で他院にて精査を受けるも原因不明.以降冬毎にまた2年前からは冬以外にも頚部から左肩にかける痛みが出現し増悪と緩解を繰り返した.NSAIDsは無効であった.血圧に左右差なく,レイノーや皮疹を認めない.CRP:0.2 mg/dl,血沈:24/53 mm(h/2h),リウマトイド因子,抗CCP抗体,抗核抗体はいずれも陰性,WBC:5290.HLA:A2/A24,B60/B46.単純レントゲンでは明らかではないが,CTでは胸鎖関節に著明な骨破壊を認め,MRIでは同部はT1低信号,T2高信号であった.原因は不明であったが胸鎖関節の破壊を伴う関節炎を疑い,少量プレドニンおよびサラゾスルファピリジンにて症状は速やかに軽快した.胸鎖関節の破壊を来しうる鑑別疾患をあげて,病因・病態について考察する.

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© 2009 西日本整形・災害外科学会
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