2013 年 62 巻 3 号 p. 457-460
【目的】創外固定を行なった後に二期的に内固定を行った.下肢閉鎖性骨折の治療成績と問題点を検討することである.【症例】2009年1月から2012年7月までに治療した15例(男性9例,女性6例,平均年齢48.9歳)である.脛骨近位端骨折3例,脛骨骨幹部骨折1例,脛骨遠位端骨折8例,足関節骨折3例であった.創外固定から内固定までの期間は平均10.4日(4~20日)で,受傷時の水疱形成を4例に認めた.pin-tract infectionを1例に認めた.創外固定から内固定までの期間に皮膚壊死や神経障害などの発生例はなかった.また,内固定術後の感染や皮膚壊死の症例は認めず,全例で骨癒合が得られた.【考察】軟部組織損傷を認める閉鎖性骨折では,創外固定を用いた二期的治療は有用であると考えられた.