整形外科と災害外科
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外反母趾に対するLindgren変法(徳永法)による治療成績
生田 拓也
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2014 年 63 巻 4 号 p. 828-831

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抄録

外反母趾20例25足に対してLindgren変法にて治療を行った.HV角は平均32.0°から16.8°に改善し,M1-M2角は平均14.0°から6.9°に改善した.木村らが改変したBonneyらの判定基準に従うとExcellent:19足,Good:5足,Poor:1足であった.本法は骨切りがシンプルであり骨片の移動距離を任意に変えることができ,なおかつ中足骨長の短縮は殆ど来さず手術が可能であり,治療結果もほぼ満足のいくものであった.本法は理にかなった方法であると考えられた.しかしながら,本法も他の中足骨遠位骨切り同様に軽度~中等度の症例に対しては安定した成績が期待できるが,HV角が35°以上の症例やM1-M2角が15°以上の症例では矯正が不十分となる症例もあり術後成績も劣る傾向にあった.中等度~高度の外反母趾に対しては軟部組織の追加手術を行なうか,近位部骨切り術に切り換えるか検討する必要があると考えられた.

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© 2014 西日本整形・災害外科学会
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