整形外科と災害外科
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離島診療における腰椎椎体骨折に対するカバー付きキャスティングシステムの有用性
高橋 建吾伊集院 俊郎小倉 拓馬谷口 昇
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2021 年 70 巻 2 号 p. 287-291

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抄録

種子島は鹿児島県本土の南方に位置する人口およそ3万人の離島である.65歳以上の高齢者の人口はおよそ1万人程度であり転倒による大腿骨頸部骨折,椎体骨折の患者も多く救急搬送される.椎体骨折の治療は一般的にコルセットによる外固定が基本であるが,種子島のような離島においては義肢装具士が週に1回しか来島せず,また台風や天候不良の影響で船や飛行機が欠航となり装具採型が出来ない,また装具が予定通りに届かないといった事例も発生するために離床やリハビリ開始が遅れてしまうことも珍しくはなかった.そこで当院では2018年6月よりカバー付きキャスティングシステム(商品名:フィットキュア・スパイン アルケア株式会社)という外固定装具を採用し院内に常備する体制を整えた.本装具の導入により椎体骨折患者の早期離床,早期退院が可能となった.

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© 2021 西日本整形・災害外科学会
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