整形外科と災害外科
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人線維芽細胞インターフェロン (HulFN-β) 投与時の発熱現象
松木 孝行鈴木 勝己伊地知 正光小林 靖塚原 純三浦古川中光三島
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1984 年 32 巻 3 号 p. 791-796

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抄録

近年, 悪性腫瘍患者等へのインターフェロン投与の報告がなされているが, その副作用についての詳細な報告は少ない. 我々は骨軟部悪性腫瘍患者に人線維芽細胞インターフェロン (HulFN-β) を投与しているが, その副作用の主たるものは発熱であった. 今回は7名の骨軟部悪性腫瘍患者にHulFN-βを投与した時の腋窩温・脈拍数・血圧・呼吸数・自他覚症状を経時的に測定・観察したので報告した. 結果1) 300万単位点滴静注投与群において全例悪寒戦慄に伴う発熱がみられた. 2) 筋注投与群において著しい悪寒戦慄はみられなかった. 3) 血圧・呼吸数において大きな変動はみられなかった. 4) 発熱症状を軽減するためにNSAIDを投与し (Medication before a chill), 充分に発熱症状を軽減する事が出来た.

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© 西日本整形・災害外科学会
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