日本消化器病学会雑誌
Online ISSN : 1349-7693
Print ISSN : 0446-6586
症例報告
餅により消化管障害(イレウス,潰瘍)をきたした8症例の検討―CT診断の有用性―
岡 明彦天野 祐二内田 靖香川 幸司高取 健人北嶋 直人園山 浩紀多田 育賢楠 龍策福庭 暢彦大嶋 直樹森山 一郎結城 崇史川島 耕作石原 俊治木下 芳一
著者情報
ジャーナル フリー

2013 年 110 巻 10 号 p. 1804-1813

詳細
抄録

保存的加療にて軽快した餅による消化管障害(イレウス,潰瘍)の8例を報告した.既報を含めた検討では,餅による消化管障害には,次のような特徴がある.(1)イレウス,穿孔,潰瘍がある.(2)50~60歳代の男性に多く,義歯や早食いが誘因となる.(3)発症数は10月から増え1月に最も集中.(4)イレウスでは腹膜刺激症状,穿孔をともないやすい.(5)硬くなった餅はスネアで破砕可能.(6)餅のCT像は「均一」な「高濃度」であり,CT値は145HU前後である.

著者関連情報
© 2013 (一財) 日本消化器病学会
前の記事 次の記事
feedback
Top