2003 年 100 巻 2 号 p. 185-189
症例は49歳,男性.右季肋部痛を主訴に近医受診.CTにて胆石胆嚢炎と診断されるも自己判断にて無治療にて経過.2ヶ月後,再び右季肋部痛,黄疸,発熱を認め,腹部CTにて肝右葉被膜下に嚢胞性病変を認めた.USガイド下に嚢胞ドレナージ術を施行し,胆汁性排液を認め,spontaneous bilomaと診断した.胆石胆嚢炎による胆嚢内圧亢進により胆嚢がminor perforationをおこし,肝被膜下へ緩徐に胆汁が漏出したことによりbilomaが形成されたと考えられる.