日本消化器病学会雑誌
Online ISSN : 1349-7693
Print ISSN : 0446-6586
パンクレオザイミン・セレクチンテストの際の十二指腸液, 血清及び尿中のリボヌクレアーゼ活性について
第2編膵, 肝, 胆道疾患におけるリボヌクレアーゼ活性とアミラーゼ活性との相関について
綱島 武彦
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1977 年 74 巻 1 号 p. 20-33

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抄録

パンクレオザイミン・セクレチン試験の際得られる十二指腸液において, 肝硬変症, 膵石症, 慢性肝炎及び正常者では, リボヌクレアーゼ活性とアミラーゼ活性は, おたがいに相関を示し, 膵癌, 急性膵炎慢性膵炎及び胆石症では, 相関を示さなかつた.この試験前の血清において, 両酵素活性は, 肝硬変症のみ相関を示し, この試験後の血清では, 急性膵炎のみ相関し, 膵癌, 膵石症, 慢性膵炎, 慢性肝炎, 胆石症及び正常者では, 相関を示さなかつた.またこの試験前後の尿において, 両酵素活性は, 肝硬変症, 慢性肝炎, 慢性膵炎及び正常者で, 相関を示し, この試験後の尿ては, 膵石症及び胆石症で相関を示し, 膵癌と急性膵炎は, 全く相関を示さなかつた.

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