抄録
本調査研究は、就労支援機関における今後のオンラインによる就労支援のあり方や効果的な実施方法等の検討に資することを目的として、就労支援機関を対象としたアンケート調査及びヒアリング調査を実施した。
その結果、調査対象事業所では定着支援等を中心にオンライン支援が活用されていた。また、オンライン支援には移動負担の軽減、日程調整のしやすさ、利用者の心理的負担の軽減といった様々なメリットが見られた一方、機器の問題、非言語的な手がかりの把握の難しさや話すタイミングが難しいといったコミュニケーション上の課題、作業検査や行動観察のようなアセスメント実施の難しさといった課題が見られ、これらの課題に対する具体的な取組例も確認された。