香川大学看護学雑誌
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精神科看護師が用いる統合失調症の「不穏」に関する概念検討
精神科看護師が用いる統合失調症の「不穏」に関する概念検討
芦沢 直之上野 知恵子渡邉 久美
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研究報告書・技術報告書 オープンアクセス HTML

2018 年 22 巻 1 号 p. 1-10

詳細
要旨

精神科看護の臨床において,“不穏時の頓服”や“不穏時の危険行動への介入”など,「不穏」という専門用語は高頻度に用いられている.しかし,その示す範囲は看護師により差異がみられる現状がある.本研究ではRodgers BL.の概念分析法を参考として,精神科看護師が統合失調症の不穏をどのように捉えているのかを,質的に明らかにした.

文献は,医学中央雑誌における1987年から2016年までの看護領域の原著論文で,「不穏」と「統合失調症」のキーワードで検索して収集した.このうち,不穏について具体的な記述を読み取ることができるもの,研究筆頭者が精神科看護師である31件を分析対象とした.不穏に関する記載箇所を抽出し,時間軸に沿って比較検討しながら分析した.

分析の結果を,「先行要件」,「属性」,「帰結」について,臨床的に用い易いものとするため,それぞれ《サイン》,《症状》,《転帰》として記述した.

《サイン》は,【生理的欲求の未充足】,【状況への不信,不満】,【妄想に支配された訴え】,【対応力の低下】,【看護師が察知する普段との違和感】,【身体的要因の増悪】の6要素が抽出された.《症状》は,【幻覚・妄想の増悪】,【不意な行動化】,【興奮】,【自己への危害】,【他害行為】の5要素が抽出された.《転帰》は,【行動制限】,【内服薬調整】の2要素が抽出された.

本研究における,精神科看護師が捉える統合失調症の不穏とは,生理的欲求の未充足,状況への不信や不満,妄想に支配された訴え,対応力の低下,看護師が察知する普段との違和感,身体的要因の増悪などを前兆として,幻覚・妄想の増悪,不意な行動化,興奮,自己への危害,他害行為に至り,行動制限や内服薬調整を必要とする状態と定義された.

Summary

The term “restlessness” is used in contexts such as “conscription medicine for restlessness” or “intervention to relieve severe behavior under conditions of restlessness” in the clinical setting of psychiatric nursing. However, there are differences in the perception of “restlessness” among nurses even in the same situation.

The purpose of this study was to assess how psychiatric nurses perceive restlessness in schizophrenia patients based on the concept analysis method developed by Rodgers.

The original nursing articles published between 1987 and 2016 by the Japan Medical Abstracts Society were extracted with the following keywords: “restlessness” and “schizophrenia”. From the pool of articles, 31 with clear descriptions of restlessness that were written by psychiatric nurses were selected for the analysis. The descriptions of restlessness were extracted along time axes.

‘Antecedent', ‘attribute' and ‘consequence' were paraphrased into the ‘sign', the ‘symptom' and the ‘outcome' for easy use in the clinical setting.

The ‘sign' comprised the following six elements: ‘unsatisfied with the physiological appetite', ‘distrustful of or dissatisfied with the current situation', ‘behavior affected by delusions', ‘limited coping ability', ‘discomfort sensed by nurses' and ‘change in the physical condition'. The ‘symptom' comprised the following five elements: ‘exacerbation of hallucinations and delusions', ‘unexpected behavior', ‘psychomotor excitement', ‘harming themselves' and ‘harming others'. The ‘outcome' comprised the following two elements: ‘activity restrictions or confinement in a protected room' and ‘adjustment of oral medication'.

The concept of restlessness in schizophrenia patients as assessed by psychiatric nurses defined as “showing dissatisfaction with the physiological appetite, being distrustful of and dissatisfied with their situation, showing discomfort, having their behavior affected by delusions, having a limited coping ability and showing a change in their physical condition, accompanied by the exacerbation of hallucination and delusions, unexpected behavior, excitement and harm to themselves or others, ultimately requiring activity restrictions or confinement in a protected room and adjustment of oral medication.”

緒言

平成26年に厚生労働省が発表した傷病分類別の種類別推計患者数1)によると,精神疾患で入院中の患者数のうち,統合失調症の患者数は約16.5万人で,全体の6割以上を占める.主な症状は,思考や知覚,感情や意欲の障害であり,これらの障害や幻覚妄想の症状によって落ち着きの無さや支離滅裂な言動,攻撃性などが出現する2).幻覚や妄想体験は,状況によっては症状悪化の前兆となることがある.そのため,看護師は患者の症状の変化を敏感に察知し,症状が悪化する前に対応することが求められる.一般に精神科看護師が,先述のような症状を患者が呈している様子を記録する際は「不穏」と表現することが多い.中尾ら3)は統合失調症患者の不穏に対する看護師の捉え方について「比較的落ち着いている」状態から「暴力行為」と幅広く,様々であることを明らかにしている.

臨床でよく用いられる不穏の評価尺度としてRASS(Richmond Agitation-Sedation Scale)4),Ramsay Scale(Ramsay Sedation Score)5),CAM-ICU(Confusion Assessment Method for the Intensive Care Unit)6)が存在している.しかし,これらは人工呼吸器管理下もしくは鎮静下における鎮静深度の評価が第一義であり,精神科臨床で頻繁に遭遇する統合失調症の不穏に適応して評価することは難しい.統合失調症における不穏の評価尺度は一般的に利用および普及しておらず,統合失調症における不穏という概念についての明確な評価尺度や共通認識を持つことが難しい現状にある.

このように統合失調症の不穏が指し示すものが曖昧なまま,不穏時の指示薬使用や保護室・保護帯の使用を医師に提案する必要性の判断が看護師に委ねられている現状もある.不穏の捉え方の差によって看護アセスメントやケアに違いが起こり,患者へ不利益が生じることは避けなければならない.

そこで,本研究では精神科看護師が捉える統合失調症の不穏の概念について,概念分析によって明らかにすることを目的とした.これにより,精神科看護における不穏の捉え方に対する曖昧さを軽減する一助としたい.また,幅広く曖昧であった不穏という状態を文献上で確認することで,今後,統合失調症の不穏の評価尺度等を検討する上での基礎資料とする.

研究方法

1. データ収集方法

CiNii Booksを用いて「医学辞典」と「看護辞典」をキーワードとして検索した.辞書や医学・看護学における成書を選定7)8)し,ここに精神看護学の主要な教科書9)を加えて17件とし,「不穏」の意味や定義付けについて確認した(表1-1).

定義されていた内容は,意識不明瞭や認知症などの条件付けがされており,精神科の統合失調症に用いられる不穏とは異なっていた.

次に,「不穏」と「統合失調症(精神分裂病)」をキーワードに,医学中央雑誌を用いて検索した.検索は1987年から2015年の過去28年間分とし,原著論文かつ看護文献とした.

論文では,医学中央雑誌での検索の結果151件が該当し,3件の文献に定義づけされた不穏の記述があった10)11)12)(表1-2).

151件の文献を精読した上で,筆頭著者が精神科看護師であり,不穏について具体的記述を読み取ることができるものを最終的な分析対象とした結果,対象文献は31件となった.この31文献の概要は,看護場面の振り返り17件13)14)15)16)17)18)19)20)21)22)23)24)25)26)27)28)29),患者参加型カンファレンス導入,CVPPP(Comprehensive Violence Prevention and Protection Programme)導入などの業務改善が12件30)31)32)33)34)35)36)37)38)39)40)41),アンケート調査が2件42)43)であった.

表1-1 成書における不穏の定義
定義 出典
辞典 不穏(restlessness) 意識障害,痴呆症のケア,介護 南山堂医学大辞典,南山堂,2006.
不穏(restlessness) 定義および評価については確立していないが,一般には軽い意識混濁により状況認識能力が低下したとき,不安や恐怖によって引き起こされる意識変容の一種であると考えられる.以下略 和田攻,南裕子,小峰光博,他:看護大事典,医学書院,2010.
教科書 不穏状態 不安・焦燥感が強く,不きげんで易怒的な場合は,周囲の人々を緊張させ不安がらせる.いわゆる不穏状態である.表情がけわしくなり行動が荒々しくなり,それがこうじると周囲の人々への攻撃・暴力行為に発展する. 外口玉子,栗田いね子, 小松博子,他:系統看護学講座 専門26 精神看護学1,医学書院,2001.
※ただし,ステッドマン医学大辞典(メジカルビュー社),最新医学大辞典(医歯薬出版),医学大辞典(医学書院),現代精神医学事典(弘文堂),精神医学事典(弘文堂),最新医学事典(弘文堂),心理臨床大事典(培風館),看護学学習辞典(学習研究社),精神科看護用語辞典(メヂカルフレンド社),精神看護学Ⅰ・Ⅱ(南江堂),臨床精神医学辞典(南山堂),メンタルヘルス事典(角川書店)は,不穏の定義について該当する箇所は見当たらなかった.

2. データ分析

Rodgers BL.44)の概念分析法を参考とした.この手法は概念の使用や表現,定義付けに該当する文脈を読み取り,文脈ごとに概念を構成する「属性」,概念に先立って生じる要件である「先行要件」,概念の結果としてもたらされる「帰結」を分析することにより概念の明確化を目指すものである.本研究では,徴候を早期に発見する観点から,時間軸を取り入れている手法が最も適していると判断した.

具体的には,分析対象となった文献を精読し,全体の概要を明らかにした.「属性」,「先行要件」,「帰結」に関する内容を生データのままに抽出し,対象文献ごとにコーディングシートに整理した.

抽出に際しては,概念の内容や前後関係に焦点を当てながら用語の前後の文脈を詳細に読むようにして行った.

次に,抽出されたデータごとにラベルをつけてコード化し,類似性と相違性に基づいてカテゴリー化した.分析はコーディングシートを用い,抽出した「属性」,「先行要件」,「帰結」をカテゴリー化し,概念の特性を明らかにすることで統合失調症における不穏の定義を試みた.すべての過程において2名の共同研究者とともに検討を行った.

なお本研究では,抽出された「先行要件」を徴候や兆しとして《サイン》,「属性」を顕在化している状態として《症状》,「帰結」を症状の推移に対する医療処置や看護介入などの対応として《転帰》と表現した.

今回の研究では Rodgers BL.44)の手法を参考にしているが,文献上での不穏の捉え方を確認することが第一義であるため,モデリングは用いていない.

3. 倫理的配慮

本研究を行うにあたり,所属先の医学部倫理委員会(受付番号 平成27-142)での承認を受けた.収集した文献は著作権法の範囲内で使用した.

結果

要素は【 】,内容は< >,コードは『 』で示す.

1. 先行文献における不穏の定義(表1-2

3件の文献から定義された不穏の記述があった.不穏とは,『抑制や鎮静目的で薬物治療を必要とする状態』10),『険しい表情や興奮状態,あるいはその状態が切迫している状態』11)であり,『幻覚妄想による奇声や蹴る・叩く等の暴力を情動不穏』12)と定義していた.いずれも幻覚妄想等による精神症状に関連した興奮が背景にあった.

表1-2 研究論文における不穏の定義
定義 出典
研究論文 不穏とは四肢あるいは体幹の抑制,もしくは鎮静目的で薬物治療を必要とする状態と定義した. 小南裕明,廣吉基己:精神疾患患者における乳癌治療の検討,臨床外科,66(5),659-662,2011.
不穏:幻覚妄想といった精神症状,あるいは治療・処遇に関する不満などに起因する落ち着き無く険しい表情や興奮状態を伴っている状態,あるいはその状態が切迫している状態とする. 宮崎典,鳥居三郎:看護師の開放観察に対する意識調査 統合失調症で不穏状態で入室した患者に対して,福井県立病院看護部研究発表集録,平成21年度,30-35,2009.
情動不穏:幻聴・妄想等の病的体験に伴う奇声や,蹴る・叩く等の暴力,全身をばたつかせる等のまとまりのない行動をする状態とする. 藤原佐友里,常石光美:身体拘束解除に向けての取組 統一した関わりを積み重ねて,日本精神科看護学会誌,45(1),354-357,2003.

2. 《サイン》(表2

【生理的欲求の未充足】,【状況への不信,不満】,【妄想に支配された訴え】,【対応力の低下】,【看護師が察知する普段との違和感】,【身体的要因の増悪】の6つの要素が抽出された.

表2 《サイン》
要素 内容 コード
生理的欲求の未充足 食欲求の訴え 空腹感をよく訴え 辻(1994)
食事に対する執拗な訴え 宮原(2010)
不眠 幻聴が強く毎晩眠れず 田中(2004)
不眠状態 篠谷(2011)
状況への不信,不満 状況への不満・葛藤 嗜好品要求に対して自分の思い通りにいかない状況 前原(2009)
医療者に対する不満 篠谷(2011)
不信感 自他に対して不信感を抱き 小笠原(2013)
家族の非協力的態度に対する 石川(1997)
妄想に支配された訴え 幻覚・妄想による支配 普段から幻聴・妄想に左右された言動が多い 藤原(2002)
幻覚・妄想に左右 徳田(2013)
被害的な意識・妄想の増大 迫害的な幻聴があり 小笠原(2013)
「門前払いですか」などの被害的言動 野崎(2006)
対応力の低下 無反応 飛び出す感じはないが,尋ねても返事はなく 芦澤(2012)
現実検討能力の低下 異常体験から現実に目を向けることができずに 福岡(2008)
ストレス対処能力の不足 ストレスの発散ができていなかった 芦澤(2012)
金銭管理能力の低下 開放病棟にて金銭の浪費 大沼(2008)
看護師が察知する普段との違和感 落ち着きの無さ 不機嫌で不安定な状態になり 伊冨貴(2006)
落ち着かない 田中(2004)
疎通性の低下 不安や緊張が強く意思の疎通性が困難 辻(1994)
意思疎通がはかれない 田中(2004)
普段と違う奇異な行動 いつもとはわずかに違う 田中(2004)
身体的要因の増悪 身体症状の悪化 誤嚥性肺炎となり持続点滴・O2開始 内藤(2008)
イレウス状態 堀川(2006)

【生理的欲求の未充足】

は,<食欲求の訴え>,<不眠>の内容より構成された.<食欲求の訴え>には,『空腹感をよく訴え』,『食事に対する執拗な訴え』が含まれ,<不眠>には,『幻聴が強く毎晩眠れず』,『不眠状態』が含まれた.これは,食欲,睡眠欲という生理的欲求が充足されていない状態を指していると考えられた.

【状況への不信,不満】

は,<状況への不満,葛藤>,<不信感>の内容より構成された.<状況への不満,葛藤>には,『嗜好品要求に対して自分の思い通りにいかない状況』,『医療者に対する不満』が含まれ,<不信感>には,『自他に対して不信感を抱き』,『家族の非協力的態度に対する』が含まれた.これは,患者が自分の思い通りにならない不満や医療者への不満,患者を取り巻く周囲環境への不信を指していると考えられた.

【妄想に支配された訴え】

は,<幻覚・妄想による支配>,<被害的な意識・妄想の増大>の内容より構成された.<幻覚・妄想による支配>には,『普段から幻聴・妄想に左右された言動が多い』,『幻覚・妄想に左右』が含まれ,<被害的な意識・妄想の増大>には,『迫害的な幻聴があり』,『「門前払いですか」などの被害的言動』が含まれた.これは,統合失調症の症状のひとつである幻覚妄想に支配された状態を指していると考えられた.

【対応力の低下】

は,<無反応>,<現実検討能力の低下>,<ストレス対処能力の不足>,<金銭管理能力の低下>の内容より構成された.<無反応>は『飛び出す感じはないが,尋ねても返事はなく』,<現実検討能力の低下>は『異常体験から現実に目を向けることができずに』,<ストレス対処能力の不足>は『ストレスの発散ができていなかった』,<金銭管理能力の低下>は『開放病棟にて金銭の浪費』が含まれた.これは,ストレスコーピングや現実検討能力が低下している状態を指していると考えられた.

【看護師が察知する普段との違和感】

は,<落ち着きの無さ>,<疎通性の低下>,<普段と違う奇異な行動>の内容より構成された.<落ち着きの無さ>には『不機嫌で不安定な状態になり』と『落ち着かない』が含まれ,<疎通性の低下>には『不安や緊張が強く意思の疎通性が困難』と『意思疎通がはかれない』が含まれ,<普段と違う奇異な行動>には『いつもとはわずかに違う』が含まれた.これは,普段とは微細に異なる患者の言動や反応から,看護師が異変を察知している状態を指していると考えられた.

【身体的要因の増悪】

は,<身体症状の悪化>の内容で構成され,『誤嚥性肺炎となり持続点滴・O2開始』,『イレウス状態』が含まれた.これは,器質的要因によりさらに精神状態が悪化した状態を指していると考えられた.

3. 《症状》(表3

【幻覚・妄想の増悪】,【不意な行動化】,【興奮】,【自己への危害】,【他害行為】の5つの要素が抽出された.

表3 《症状》
要素 内容 コード
幻覚・妄想の増悪 被害妄想 迫害的な幻聴 宮原(2010)
被害的な妄想がエスカレート 加藤(2010)
幻覚・妄想に影響された言動 幻聴・妄想等の病的体験に伴う奇声 大林(2015)
徘徊・空笑はげしく 宮崎(2013)
不意な行動化 予測できない突発的行動 行動の予測がつかない 徳田(2013)
衝動行為や,体毛を剃るなどの逸脱行為 前原(2009)
衝動行為 小畑(2007)
全身をばたつかせる等のまとまりのない行動 大林(2015)
突然,大声を出しながら自室に駆け込み 藤本(2013)
他者への干渉行動 盗癖を認め,干渉著しい 加藤(2010)
他患者同士の現実になかった出来事に対して干渉的 大沼(2008)
療養環境を乱す行動 他の病室への訪室や火災報知器を鳴らす 乙黒(2008)
他患者にたかる 藤本(2013)
拒薬 突然「薬を飲まない」と断薬 野崎(2006)
興奮 被害者意識の高まりによる叫び 「悪口を言ったから」と他患を大声でどなる 中尾(2011)
「みんなが恐い目で見ている」と号泣 内藤(2008)
大声で叫ぶ 興奮して大声を出す 竹田(2009)
患者の幻聴に対し叫ぶ 宮崎(2013)
強い興奮と物にあたる行動 壁やドアを激しく蹴り,拳で窓を叩く 伊冨貴(2006)
物損行為 大沼(2008)
大声で何かを叫びながら床に物を投げつけ 山崎(2013)
自己への危害 自傷行為 ベランダから飛び降りる等の衝動的行動 大沼(2008)
自傷行為や注射への依存 大沼(2008)
身体的治療の続行困難 コードを噛みちぎってしまう 石川(1997)
吸引はチューブを噛んだり 石川(1997)
他害行為 粗暴 暴力的である 田中(2004)
粗暴行為 福岡(2008)
攻撃性 他者への攻撃性が強く 宮原(2010)
不信感や攻撃性が強く 大沼(2008)
他患者への暴力 他患者を追いかけて殴る 福岡(2008)
蹴る・叩く等の暴力 大林(2015)
威嚇的な行動 男性職員への暴言・威嚇行動 宮崎(2009)
看護師を睨みつけ大声を出し壁を蹴り 宮原(2010)
さらなる症状の悪化,さらに 危険度が増した暴力行為 看護師が制止しようとすると「何すんなだ.」と衝動的,易怒的 藤原(2002)
非常灯を壊し他患者に殴りかかり 田中(2004)

【幻覚・妄想の増悪】

は,<被害妄想>,<幻覚・妄想に影響された言動>の内容で構成された.<被害妄想>には『迫害的な幻聴』と『被害的な妄想がエスカレート』が含まれ,<幻覚・妄想に影響された言動>には『幻聴・妄想等の病的体験に伴う奇声』と『徘徊・空笑はげしく』が含まれた.これは,被害妄想などの幻覚・妄想といった統合失調症の主要症状に,明らかに支配されている状態を指していると考えられた.

【不意な行動化】

は,<予測できない突発的行動>,<他者への干渉行動>,<療養環境を乱す行動>,<拒薬>の内容より構成された.<予測できない突発的行動>には,『行動の予測がつかない』,『衝動行為や,体毛を剃るなどの逸脱行為』,『衝動行為』,『全身をばたつかせる等のまとまりのない行動』,『突然,大声を出しながら自室に駆け込み』が含まれた.<他者への干渉行動>には,『盗癖を認め,干渉著しい』,『他患者同士の現実になかった出来事に対して干渉的』が含まれた.<療養環境を乱す行動>は『他の病室への訪室や火災報知機を鳴らす』と『他患者にたかる』が含まれ,<拒薬>には,『突然「薬を飲まない」と断薬』が含まれた.これは,叫んだり,物を投げるなどの自傷他害や拒薬など,暴力行為には至っていないものの衝動性が行動へ移行しつつある状態を指していると考えられた.

【興奮】

は,<被害者意識の高まりによる叫び>,<大声で叫ぶ>,<強い興奮と物にあたる行動>の内容から構成された.<被害者意識の高まりによる叫び>には『「悪口を言ったから」と他患を大声でどなる』と『「みんなが恐い目で見ている」と号泣』が含まれ,<大声で叫ぶ>には『興奮して大声を出す』と『患者の幻聴に対し叫ぶ』が含まれ,<強い興奮と物にあたる行動>には『壁やドアを激しく蹴り,拳で窓を叩く』,『物損行為』,『大声で何かを叫びながら床に物を投げつけ』が含まれた.これは,患者自身の内面に高まった衝動性が行動となって表れている状態を指していると考えられた.

【自己への危害】

は,<自傷行為>,<身体的治療の続行困難>の内容より構成された.<自傷行為>は『ベランダから飛び降りる等の衝動的行動』と『自傷行為や注射への依存』,<身体的治療の続行困難>は『コードを噛みちぎってしまう』と『吸引はチューブを噛んだり』が含まれた.これは,患者自身の内面に高まった衝動性が,自己を傷付けるといった危険行動に表れている状態を指していると考えられた.

【他害行為】

は,<粗暴>,<攻撃性>,<他患者への暴力>,<威嚇的な行動>,<さらなる症状の悪化,さらに危険度が増した暴力行為>の内容から構成された.<粗暴>には『暴力的である』と『粗暴行為』,<攻撃性>には『他者への攻撃性が強く』と『不信感や攻撃性が強く』,<他患者への暴力>は『他患者を追いかけて殴る』と『蹴る・叩く等の暴力』,<威嚇的な行動>には,『男性職員への暴言・威嚇行動』と『看護師を睨みつけ大声を出し壁を蹴り』,<さらなる症状の悪化,さらに危険度が増した暴力行為>には『看護師が制止しようとすると「何すんなだ.(原文ママ)」と衝動的,易怒的』と『非常灯を壊し他患者に殴りかかり』が含まれた.これは,患者自身の内面に高まった衝動性が,他者への危害といった危険行動に表れている状態を指していると考えられた.

4. 《転帰》(表4

【行動制限】,【内服薬調整】の2つの要素が抽出された.

表4 《転帰》
要素 内容 コード
行動制限 保護室での隔離 保護室を使用し隔離 東(2012)
隔離室への入室 竹田(2009)
身体拘束 両上下肢抑制 小南(2011)
拘束開始 芳之内(2007)
内服薬調整 頓服などの対応を要した 不穏時薬,頓服の使用 宮崎(2009)
不穏時指示薬の使用 藤原(2003)

【行動制限】

は,<保護室での隔離>,<身体拘束>から構成された.<保護室での隔離>には『保護室を使用し隔離』と『隔離室への入室』が含まれ,<身体拘束>には『両上下肢抑制』と『拘束開始』が含まれた.

【内服薬調整】

は,<頓服などの対応を要した>から構成された.<頓服などの対応を要した>には『不穏時薬,頓服の使用』と『不穏時指示薬の使用』が含まれた.これは,状態悪化に対する行動制限や服薬調整といった医療的対応が必要となる状態を指していると考えられた.さらなる状態悪化に対する行動制限や服薬調整といった医療的対応の一方,症状悪化や暴力行為への発展となった状態を指していると考えられた.

考察

本研究では,精神科看護師が捉える統合失調症の不穏についての概念分析を行った.

1. 本研究と従来の不穏の定義との比較

本研究における,精神科看護師が捉える統合失調症の不穏とは,「生理的欲求の未充足,状況への不信や不満,妄想に支配された訴え,対応力の低下,看護師が察知する普段との違和感,身体的要因の増悪などを前兆として,幻覚・妄想の増悪,不意な行動化,興奮,自己への危害,他害行為に至り,行動制限や内服薬調整を必要とする状態」と定義された.

辞典には,不穏とは「意識障害」7)や「意識変容」8)とあり,統合失調症患者における亜昏迷状態に合致する場合もある.しかし,統合失調症の患者すべてが意識障害を有するわけではないので,この定義は統合失調症の不穏を指し示すものとしては必ずしも適さない.

研究論文においては,宮崎ら43)の「幻覚妄想といった精神症状,あるいは治療・処遇に関する不満などに起因する落ち着き無く険しい表情や興奮状態を伴っている状態,あるいはその状態が切迫している状態」が本研究の《症状》と類似していた.

教科書においては,外口ら9)による不穏状態とは「不安・焦燥感が強く,不きげんで易怒的な場合は周囲の人々を緊張させ不安がらせる」であり,《サイン》の【状況への不信,不満】,《症状》の<攻撃性>やコードの『易怒的』と類似していた.

これらの既存の定義と本研究の定義との主要な相違点は,【看護師が察知する普段との違和感】である.本研究の定義は既存の定義と比較して,より早い段階で不穏を捉えていた.

さらに,今回対象とした文献には【自己や他者への危害】という自傷他害や明らかな危険行動を含むものもあり,外口ら9)が定義する範疇より,更に行動化が進んでいる内容であった.すでに危険行動が顕現している状態を不穏と捉えている文献もあり,症状の定義する状態の幅広さが浮き彫りにされた.

一方,認知症領域において佐々木ら45)は,「急性期(一般)病院の看護婦の多くは,BPSD(Behavioral and Psychological Symptoms of Dementia)やせん妄のほとんどを「不穏」な状態ととらえている.」と述べている.このことから,統合失調症領域以外でも幅広い状態を不穏と表現されている現状が見受けられる.

臨床において看護師が,「この状態は様子をみる」や「この状態は他の看護師にも情報共有して対応を検討した方がよい」などの判断を行う際には,まず予兆である《サイン》に気づくことが重要である.

患者からの暴力に対する看護師の対応知識の構成要素として,黒田46)は,「平常時の言動と興奮時の違いを察知すること」を要素のひとつとして挙げている.不穏は,どの時点で自傷行為や暴力に移行するのか予測が難しいが,平常時の言動と不穏時との差異に気づき,《サイン》の段階で対応することが重要であると考える.

また<不眠>が不穏の《サイン》となっており,患者の訴えから把握できるものも含まれていた.このことより,客観的な観察のみでなく主観的訴えにも注意し状態を捉えて,情報共有したり早めに対応することが,その後の不穏の増悪の防止に繋がると考える.

2. 不穏の評価スケール開発に向けて

経験年数を問わず,看護師が統合失調症の不穏を予測して対応できるためには,具体的に明文化された指標が必要である.RASS4),Ramsay Scale5),CAM-ICU6)のように術後鎮静やせん妄を数量的に評価できるスケールは一目瞭然であり,看護師以外の医療者間で共有しやすい.統合失調症の不穏に関しても同様に評価スケールがあると,共通認識しやすい.しかし,患者個々によって症状の背景や表現方法,患者が望む対応は異なるため,統合失調症の症状を数量化して評価することは容易ではない.評価するための思考の枠組みは必要であるが,患者の微細な変化を早期に評価,共有することが重要である.橋本47)は「状況を見て“危険だ”と言えるためには,その判断ができるための知識と経験が必要であり,ベテランほどリスク感性は高いと一般には言えるが,新人にもある程度のリスク感性をもってもらわなければならない」と述べている.《サイン》を察知した場合でも,症状の継続あるいはさらなる症状の悪化を防ぐことで,保護室入室などの行動制限を回避できることがある.このためにも様々な視点から情報を得て共有し,病棟全体でのケアに繋げることが必要である.看護師が気付いた患者の危険なサインを共有することで,スタッフ全体の患者理解がさらに促進されると考える.

本研究の結果は臨床のみならず,新人教育等においても有用となる枠組みの基礎を示した.

今後,スケール化していくには分類の見直しや文献以外の事例の積み重ね等が必要である.

結論

本研究では,精神科看護師が捉える統合失調症の不穏における概念分析を行った.

本研究において不穏とは,「生理的欲求の未充足,状況への不信や不満,他者が抱く普段との違和感,妄想に支配された訴え,対応力の低下,身体的要因の増悪などを前兆として,幻覚・妄想の増悪,不意な行動化,興奮,自己や他者への危害に至り,行動制限や内服薬調整を必要とする状態」と定義された.精神科看護師は従来の定義よりも詳細に捉え,察知することができていた.今後,教育や看護に活用できるように体系化していく必要がある.

Notes

本研究において開示すべき利益相反は存在しない.

著者資格について,ANは研究の着想とデータ収集,UCとWKと共に分析と論文の作成を行い,すべての著者が最終原稿を読み,承認した.

本論文は,第23回日本精神科看護専門学術集会で発表したものを加筆修正した.

文献
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  • 2)    松下  正明 : 精神看護学(第2版), 416,医学芸術社,2009.
  • 3)    中尾  敦子 ,  岡絵  美子 ,  尾崎  美都代 ,他: 療養病棟における行動制限最小化への取り組み アンケートを通して職員の思いを知る,日本精神科看護学会誌, 54(2),91-95,2011.
  • 4)    Kress  JP. ,  Hall  JB. : Sedation in the mechanically ventilated patient,Critical Care Medical, 34,2541-2546,2006. DOI:10.1097/01.CCM.0000239117.39890.E3
  • 5)    Ramsay  MA ,  Savege  TM ,  Simpson  BRJ et al.: Controlled sedation with alphaxalone-alphadolone,British Medical Journal, 2,656-659,1974. DOI:10.1136/bmj.2.5920.656
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  • 11)    宮崎  匠吾 : 陰圧隔離解除における患者の危険行動を減らす看護実践,日本精神科看護学術集会誌, 56(3),48-52,2013.
  • 12)    藤原  佐友里 ,  常石  光美 : 身体拘束解除に向けての取組 統一した関わりを積み重ねて,日本精神科看護学会誌, 45(1),354-357,2003.
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  • 14)    山崎  友起子 : 恐怖を感じた患者への対応 統合失調症患者との内服場面を振り返って,川崎市立川崎病院事例研究集録, 15,10-12,2012.
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  • 16)    條谷  洋司 : 看護論演習で得た私の看護観 未知の人という認識から始まる信頼関係,京都中央看護保健専門学校紀要, 18,133-135,2011.
  • 17)    加藤  邦貴 : 身体合併症を併発した難治性精神疾患患者の看護 大きな声で奇声をあげ隔離室からの退室が困難であった統合失調症の事例,川崎市立川崎病院事例研究集録, 12,94-96,2010.
  • 18)    野崎  薫 ,  徳永  真由美 : 不穏・興奮や問題行動が多いため対応に戸惑った患者への看護 患者の言動を振り返り見えてきたもの,福島県立病院医学研究誌, 21,9-11,2006.
  • 19)    前原  直輝 ,  稲福  和彦 ,  比嘉  由美枝 ,他: 患者との治療的接近を考える「あせり」と「ゆとり」のはざまで,日本精神科看護学会誌, 52(1),178-179,2009.
  • 20)    竹田  千恵子 ,  大竹  剛 : 患者の日常生活スタイルの維持を尊重した看護介入 「ストレス・脆弱性・対処技能モデル」を用いての分析,米沢市立病院医学雑誌, 28(1),59-62,2009.
  • 21)    大沼  敏彦 : 精神構造モデルを意識した急性期統合失調症患者の看護 保護室入室1日目から21日目の時間開放までの回復過程を支えた看護を振り返って,日本精神科看護学会誌, 51(2),374-378,2008.
  • 22)    乙黒  仁美 : 入院治療を受けている統合失調症患者への不穏時の看護介入における構成要素 ベテラン看護師の不穏の認識と臨床判断を中心に,日本精神科看護学会誌, 51(2),207-211,2008.
  • 23)    内藤  敢 : 誤嚥性肺炎を合併した統合失調症患者の看護 不穏状態もおさまらず治療に協力を得られなかったケースを通して,日本精神科看護学会誌, 51(1),80-81,2008.
  • 24)    田中  京子 : ‘もう薬ではない’と感じた精神科看護師の看護援助の意味 不穏患者の寂寥感と向き合った実践より,ヒューマン・ケア研究, 5,59-70,2004.
  • 25)    石川  令子 ,  菅野  妙子 : 老人ホームへの入所が拒否されて不穏状態となった慢性精神分裂病患者に対する看護,一陽会病院紀要, 9,32-34,1997.
  • 26)    辻  美幸 ,  山本  友美 : 病的体験及び空腹にて夜間不穏状態となり就床困難をきたした分裂病患者への関わり,日本精神科看護学会誌, 19,342-344,1994.
  • 27)    大胡  晴香 ,  山田  麻衣 ,  高野  文恵 ,他: 入院が長期化している患者への患者参加型カンファレンス 思春期の統合失調症患者を対象とした取り組み,日本看護学会論文集:精神看護, 44,7-10,2014.
  • 28)    宮崎  匠吾 : 陰圧隔離解除における患者の危険行動を減らす看護実践,日本精神科看護学術集会誌, 56(3),48-52,2013.
  • 29)    小笠原  里恵子 ,  小松  利恵 ,  濱宇津  久美 ,他: 長期隔離となっている患者と看護者の相互関係に変化をもたらした要因 チームでケアリングができる環境を整えて,日本精神科看護学術集会誌, 56(1),56-57,2013.
  • 30)    川本  清華 ,  由本  恭子 ,  佐藤  麗 ,他: 頸部熱傷はん痕除去後,精神運動興奮状態に陥った精神分裂病患者の看護経験,熱傷, 27(5),300-303,2001.
  • 31)    芦澤  あかね ,  角島  江里 ,  大沼  仁 ,他: 日常生活チェック表を活用して ストレングスの回復・向上を目的としたかかわり,日本精神科看護学術集会誌, 55(1),508-509,2012.
  • 32)    宮原  信子 ,  上村  真紀子 ,  坂口  清子 ,他: 対応困難事例の看護に対するカンファレンスの効果 身体合併症があり精神症状が強い患者への看護を通して,日本精神科看護学会誌, 53(3),326-330,2010.
  • 33)    福岡  竜太郎 : 行動制限最小化の取り組みから見えてきたこと 長期隔離を余儀なくされている患者へのアプローチ,日本精神科看護学会誌, 51(2),354-358,2008.
  • 34)    芳之内  洋子 ,  松尾  さおり ,  沖野  咲子 ,他: 慢性期重症病棟における統合失調症患者への小グループ活動の効果 Rehabの社会的活動性の変化,日本精神科看護学会誌, 50(2),347-351,2007.
  • 35)    小畑  秀利 ,  中本  美紀 ,  吉岡  寛 : 保護室隔離中の看護 不穏・多動・爆発性を呈する患者にミュージックヒーリングを試みて,日本精神科看護学会誌, 50(2),143-147,2007.
  • 36)    伊冨貴  滝二 : 薬物療法に対し拒否的な患者への関わり 服薬を自己決定できる環境を作る,日本精神科看護学会誌, 49(2),76-80,2006.
  • 37)    堀川  志穂 ,  川口  二三子 ,  松永  弘美 ,他: イレウスを繰り返す統合失調症患者に対するNST介入の効果,日本看護学会論文集:精神看護, 37,66-68,2006.
  • 38)    岡本  隆寛 : 精神分裂病長期入院患者の心の理解と自立のための一考察 認知障害に対する看護学生の関わりトークンエコノミーを用いて,日本精神科看護学会誌, 45(2),403-407,2002.
  • 39)    藤原  佐友里 ,  常石  光美 : 身体拘束解除に向けての取組 統一した関わりを積み重ねて,日本精神科看護学会誌, 45(1),354-357,2002.
  • 40)    藤本  彰子 ,  西田  泰斗 ,  上山  秀嗣 ,他: 遷延する不穏多動に対してリスペリドンが奏効した抗NMDA受容体抗体脳炎の1例,神経内科, 78(2),236-238,2013.
  • 41)    大林  明弘 ,  渡辺  佳恵 ,  北出  天平 ,他: 身体拘束が長期化している患者への行動制限緩和に向けての取り組み A氏の事例を通して,日本精神科看護学術集会誌, 58(1),422-423,2015.
  • 42)    中尾  敦子 ,  岡  絵美子 ,  尾崎  美都代 ,他: 療養病棟における行動制限最小化への取り組み アンケートを通して職員の思いを知る,日本精神科看護学会誌, 54(2),91-95,2011.
  • 43)    宮崎  典 ,  鳥居  三郎 : 看護師の開放観察に対する意識調査 統合失調症で不穏状態で入室した患者に対して,福井県立病院看護部研究発表集録,平成21年度, 30-35,2009.
  • 44)    Rodgers  BL. : Concept development in nursing: foundations, techniques and applications(2nd ed.), 77-102,2000.
  • 45)    佐々木  千佳子 ,  服部  英幸 : 急性期(一般)病院におけるBPSDケアの現状と問題点,服部英幸(編),BPSD初期対応ガイドライン(第1版), 21-23,ライフサイエンス,2012.
  • 46)    黒田  梨絵 : 患者からの暴力に対する看護師の対応知識チェックリストの作成, http://jairo.nii.ac.jp/0025/00043113,2018/1/28.
  • 47)    橋本  廸生 : 安全な組織をつくるリスク感性,看護展望, 32(2),102-106,メヂカルフレンド社,2007.
関連文献
 
© 2018,香川大学医学部看護学科

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