脳血管内治療
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症例報告
脳室内出血にて発症したもやもや病に合併した後脈絡叢動脈末梢部破裂動脈瘤に対して血管内治療を施行した 2 例
上宮 奈穂子石原 正一郎近藤 竜史掛樋 善明中館 雅志徳重 一雄都築 伸介
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2021 年 6 巻 4 号 p. 211-218

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抄録

【目的】脳室内出血発症のもやもや病に合併した後脈絡叢動脈末梢部動脈瘤に対し N-butyl-2-cyanoacrylate(NBCA)による塞栓術を施行し,良好な経過を得た 2 例を報告する.【症例 1】 49 歳,女性.経過中に増大傾向を呈した内側後脈絡叢動脈遠位の動脈瘤に対し,NBCA にて塞栓し良好な経過を得た.【症例 2】46 歳,女性.出血源となった外側後脈絡叢動脈末梢動脈瘤に対し,NBCA による塞栓術を施行.神経内視鏡下に脳室内血腫除去術中,塞栓された脳室壁に位置する動脈瘤を確認した.【結論】もやもや病の側副血行路に合併する末梢動脈瘤に対しては,血管解剖を理解し適切なデバイス選択による塞栓術が有効であった.

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© 2021 特定非営利活動法人 日本脳神経血管内治療学会

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