論文ID: tn.2021-0038
【目的】アクセス困難例で有効な,大腿動脈から大動脈分枝起始部に留置した8F Neuro EBUカテーテルから吸引カテーテルを標的動脈に誘導して行う血栓回収手技を報告する.【症例】8F Neuro EBUを大動脈分枝に留置し,吸引カテーテルを0.035 inchのガイドワイヤーを用いて標的動脈に誘導する.ここからマイクロカテーテルを軸に吸引カテーテルを閉塞部まで進めて血栓吸引をするか,ステントリトリーバーを用いたcombined techniqueによる血栓回収手技を行う.【結論】バルーンガイディングカテーテル留置に難渋するアクセス困難例において,この方法で容易かつ迅速に標的動脈に到達することができた.症例によっては再開通までの時間短縮に大きく寄与するものと考えられる.