日本農村医学会学術総会抄録集
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第58回日本農村医学会学術総会
セッションID: P1-C323
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透析情報システムと電子カルテ連動による使用経験
山根 明小田 圭亮岡田 拓也
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抄録
 当院では,2002年4月よりCSI 社製オーダリングシス
テム「HS-MIRAIs」を導入しているが,透析室の省力化・
医療事故防止を目的にオーダリングシステムと連携が可能
なJMS 社製透析情報システム「ERGOTRI」を採用した
ので使用経験を報告する。
透析室のシステム化の経緯としては,まず2005年11月よ
り「ERGOTRI」単独で運用を開始し2006年3月より「HS
-MIRAIs」と連携稼動を開始した。そして2007年4月より
院内全体がオーダリングシステムから電子カルテに更新し
た際,引き続き「ERGOTRI」と連携稼動を実施した。現
在2009年4月に透析システムの機能強化を目的に
「ERGOTRI-NX」にバージョンアップを行っている。
透析システム導入により体重計と透析装置の連動にて除
水計算ミスが大幅に減少し,また装置情報や各患者の検査
データーの転記作業がなくなり業務の効率化が図れてい
る。そして電子カルテシステムと連携していることで二重
入力の必要が無くなり,各種オーダーも「ERGOTRI」か
ら患者グループ毎で一括送信できるため,各患者毎にオー
ダーを行っていたときに比べ業務の効率化を図ることが出
来た。
「ERGOTRI」導入当初よりシステムのバグや,使用方
法が不慣れな誤操作により装置情報を取得できないことも
あったが,メーカーとのリモートメンテ契約による保守作
業により大きな問題は発生しなかった。
問題点としては,発生源入力が必要な看護記録の入力に
時間がかかること,モバイル端末は無線LAN にて通信を
行っているため,患者画面を開く際に時間がかかることで
ある。そしてシステムソフトは全てCPU にて稼動してい
るため,停電やハードの故障等の影響でデーター取得が阻
害される可能性がある。
今後は,「ERGOTRI-NX」の機能を十分に活用し,安
全性の向上と業務の効率化に取り組みたい。
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© 2009 一般社団法人 日本農村医学会
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