日本農村医学会学術総会抄録集
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第59回日本農村医学会学術総会
セッションID: P2-B4-5
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CKD指導についての現状と今後への課題
-指導カンファレンスを試みて 看護師アンケート調査からの分析-
夏目 愛中島 のぞみ水野 紀代美
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抄録

(はじめに)腎臓内科及び眼科・神経内科の混合病棟である当病棟では、煩雑な業務の中、多岐にわたるCKD患者指導を行っている。経験年数・勤務移動などに伴い、腎臓内科経験の少ないスタッフが多く、看護師が自分の知識の中で指導をしており、指導に対するスタッフの不安が潜在している現状があった。指導に対する不安をなくすため、指導方法をみんなで学びあう(以降、CKD指導カンファレンスとする)ことができれば、知識を深めることができ、患者指導に対する不安の軽減が図れるのではないかと考え研究に取り組んだ。 (研究方法)1)指導についての実態調査を実施 2)調査結果をもとにカンファレンス用紙を作成し、CKD指導カンファレンスを実施 3)その後用紙に対するアンケートを実施し、エクセルにて記述統計を行い、自由記載に関しては研究者3名でカテゴリー化し検討した。 (結果及び考察)アンケートの結果から1)スタッフの指導方法が学びとなることで知識の向上に繋がり不安が軽減した。2)カンファレンスが情報の共有となり、特に食事面、心理面においての知識が深まった。3)患者指導の臨床能力を深めるためにはカンファレンスが必要であると意識していることが示唆された。患者が持てる力を最大限に発揮でき、患者自身、療養行動がとれるよう生活全体を捉えながら、医療の専門的支援を提供するための患者指導・支援が大切であることを再認識できた。

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© 2010 一般社団法人 日本農村医学会
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