日本農村医学会学術総会抄録集
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第59回日本農村医学会学術総会
セッションID: W3-4
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部署間応援体制の実態調査報告
星野 幸枝
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抄録

【 主旨 】看護師確保が困難な状況下において、患者の重症化、看護者の急な欠員などの対応策として部署内・部署間の応援体制を実施している。応援体制の充実は、安全で質の高い看護の提供と看護業務量の均等化を図る目的から重要であり、また、応援によって他部署を経験することにより、その部署の理解と自己の学びや成長を促す機会となる。
 今回、愛知県厚生連看護部内で組織する職場環境マネジメントチーム(定着・離職防止グループ)において、部署間応援の実態を把握し、円滑な部署間応援のためにどのような体制整備が必要か示唆を得るために実態調査を行った。その結果、応援における工夫点では、_1_業務調整、_2_人員調整、_3_支援体制、_4_教育、_5_準備、_6_その他、問題点では、_1_業務調整、_2_人員調整、_3_支援体制、_4_教育、_5_準備、_6_環境・人間関係、_7_その他にカテゴリー化され、問題点にのみ_6_環境・人間関係が抽出され、工夫点との差が見られた。また、マニュアルの有・無による比較では、マニュアル無の方がマニュアル有の2倍以上の問題点が存在し、逆に工夫点では、マニュアル有の方が_5_準備に対する意見が多く応援者が一人でも実施できるよう事前準備、支援体制、教育が整備されていた。
 結果から、円滑な部署間応援のためには抽出されたカテゴリーについて、マニュアルなどの体制整備の必要性が示唆された。

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© 2010 一般社団法人 日本農村医学会
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