日本農村医学会学術総会抄録集
Online ISSN : 1880-1730
Print ISSN : 1880-1749
ISSN-L : 1880-1730
第60回日本農村医学会学術総会
セッションID: 2H-2
会議情報

医療福祉相談室のソーシャルワーカーと看護師の協働の取り組み
外山 弘幸伊藤 裕基子野田 智子
著者情報
キーワード: 退院支援, 協働
会議録・要旨集 フリー

詳細
抄録

<はじめに>近年、病診連携や病病連携、退院支援を担う部門に看護師が配置される医療機関は増えている。当院においても平成22年11月、医療福祉相談室に訪問看護認定資格を持つ看護師が配属された。ソーシャルワーカー(以下、SW)と看護師という養成過程や理念が異なる職種の協働の意義について報告をする。 <状況>現在、医療福祉相談室にはSW9名と看護師1名が所属している。医療福祉相談室の業務のうち「退院支援」は平成12年度が全体業務の約半数であったが、平成22年度は約70%に比重が増えている。医療福祉相談室に看護師が配属された経緯には「退院支援」に看護師の専門性を生かして積極的に関与したいことや訪問看護認定看護師の使命と業務内容が一致していること、看護師への「退院支援」に関する教育活動の意味がある。 <業務方法>看護師が相談室で業務を開始する上でSWと看護師と一緒に当院相談室の業務内容を検討した。留意した点の大きな点は以下の3点である。 _丸1_部署名を同じにし、同じ部屋で業務を行い、依頼書式も同じもので対応 _丸2_患者担当はSWと看護師で協議し決定 _丸3_SWと看護師の組合あわせで退院支援に関する「病棟ラウンド」「病棟勉強会企画」 <結果>院内の名称が統一されていることや場所が同じであることから、患者や院内職員、関係機関職員の迷いがないようにした。看護師が担当したケースに社会保障等の説明等必要な場合はSWが一緒に関わり、またSWが担当するケースが医学的な処置等必要な場合は看護師から助言を受けて対応をするという業務が定着してきた。 <考察>今後、在院日数が短縮する中で、SWと看護師が協働することは益々必要になるだろう。職種の専門性を尊重し業務の質の向上を図ることが最終的に患者満足につながることになる。

著者関連情報
© 2011 一般社団法人 日本農村医学会
前の記事 次の記事
feedback
Top