日本農芸化学会誌
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清酒中のアミノ酸に就いて
多田 清次塚原 寅次
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1941 年 17 巻 4 号 p. 247-251

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抄録

清酒約20Lを用ひBrajierの銅鹽法に因つてAmino酸の分離を試みた結果,清酒の味に最も關係ある所のグルタミン酸を今囘始めて分離確證する事を得た.其の量は分離,精製の操作上の損失を考慮して少く共1gはあるものと推定し得る. Glutamin酸の他に亦,今迄證明され得なかつたPhenylalaninを初めて分離確認した(約1.45g)
この他,前に高橋先生によつて證明されだLeucin (約2.56g) Tyrosin (約6.70g)及び山田氏によつて證明されたArginin (di-Flavianatとして約10.5g)を夫々再び分離確證し,他に純粹に分離することは出來なかつたがAsparagin酸及びHistidinの存在を略々推定し得た.

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