1962 年 36 巻 8 号 p. 704-710
黄色種およびだるま種葉たばこの鉄管乾燥の8段階およびだるま種の連干標準法,急速連干および幹干の各4段階にっいてα-,β-アミラーゼ,イソベルターゼ,プロテアーゼ,カタラーゼ,パーオキシダーゼおよびポリフェノールオキシダーゼの活性の変化を乾燥経過を追って測定した.鉄管乾燥終了後もかなりの酵素は最初に保有していた程度の活性があるが,空気乾燥終了後は多くの酵素活性が微弱になる.一般に加水分解酵素は酸化酵素に比較して乾燥処理に対して安定であり,鉄管乾燥では黄変期まで活性の著しい増加が認められる.空気乾燥葉が幹干を除き終了時にプロテアーゼ,カタラーゼなどの活性が上昇するのは外部からの微生物によると考えられる.