1972 年 46 巻 10 号 p. 495-501
(1)酵母Lipomyces starkeyiの場合,吸収効果は散乱効果に比較してきわめて小さく,また吸収断面積は,組胞体積に比例する関係が得られた.
(2)減衰度-菌濃度曲線は遮蔽効果のため, Lambert-Beerの法則的な直線関係が得られがたいが,この遮蔽効果の出現は, τ=N/(1/σe+P・N)の式により補正できた.
(3)一般の分光光度計を用いて測定した減衰度は,散乱光の混入受光のため相対値となるので,装置定数にを導入した.この定数Fを用いると,減衰断面積と細胞直径の関係はHart-Montroll式に一致し,またこの関係より組胞直径を求めることができた.