日本農芸化学会誌
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Vitamin Cに關する研究(第十一報)
Vitamin Cの効力と給與法
松岡 富治
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1933 年 9 巻 10 号 p. 1117-1123

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抄録

發芽籾,甘藍汁,牛肝臟及び牛副腎をVitamin Cの給源としてモルモツトの壞血病に對する豫防及び治療試驗を行つた結果を要約すれば次の通りである.
1. モルモツトの壞血病を治療するためには之を豫防する場合に比してはるかに多量のVitamin Cを基本飼料に加へねばならぬ.
2. 豫防する場合又は壞血症状が表現せざる場合は體重100gに對して上記のVitamin C給源を一日當り1~1.5gだけ基本飼料に添加すれば壞血病を豫防し又はその發病を未然に防ぎ得る.
3. 然るに壞血病の症状が發現したる後は上記のC給源を體重100gに對し一日當り2g與へざれば治療することは出來ない.
4. 重症の壞血病モルモツトを恢復せしめるには體重100g當り上記のC給源の給與量を4gに増加しても目的を充分果し得なかつた.
5. Cの給與は一日に一囘宛にて充分効を奏するが五日目に一囘給與するのでは効果を認め得なかつた.

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