日本農芸化学会誌
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Vitamin Cに關する研究(第十報)
Vitamin Cの化學的性質の研究(其三)NarcotineとVitamin Cに就て
松岡 富治
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1933 年 9 巻 4 号 p. 416-421

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抄録
(1) ものにより微量ながらNarcotineを含有してゐる植物ありとするもNarcotineの誘導體なるMethylnornarcotineがモルモツトの壞血病を豫防し得ることは認め得ないで生前既に明瞭な壞血病を示してゐた.
(2) Narcotineの誘導體に加熱汁を加へたるものがNarcotineの誘導體のみを與へたものより良結果なりしはNarcotineの誘導體自身が完全なVitamin Cなる爲めの影響に非ずして加熱汁中に殘存してゐた約1/15量のVitamin Cが主なる影響であるものと考へられる.
終に臨み御懇篤なる御指導と御鞭撻を得た恩師近藤金助先生に感謝の意を表す.
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© 公益社団法人 日本農芸化学会
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