抄録
本研究の目的は,就労継続支援B型と生活介護の実態把握ならびにサービスの質の
向上に向けての調査を行う際の基礎資料を作成するため,現在の日中活動支援の体系が整備さ
れた経過やその後の実態ならびに時代背景に関係する資料を整理することである.障害者自立
支援法と同時に,利用者のニーズを反映した機能別の体系に改定された日中支援事業はその後
12 年間変わっていない.その間に,①日中支援の利用者数は倍以上に増えている,②多様なニ
ーズの障害者がこの2つの事業を利用している,③障害者の権利利益の擁護が重視される時代
に変化している等の社会的背景の変化があり,新たなサービス体系検討に向けての実態調査が
必要な時期に来ている.