国立のぞみの園紀要
Online ISSN : 2435-0494
就労定着支援に関する支援と利用者の状況等についての実態調査
岡田 裕樹日詰 正文古屋 和彦
著者情報
研究報告書・技術報告書 オープンアクセス

2020 年 13 巻 p. 43-66

詳細
抄録

本研究は,平成30(2018)年4月より新たに創設された就労定着支援について,自治体における指定の状況や,就労定着支援事業所での利用者の状況や支援の内容など,サービスについての実態把握と効果の検証を目的として実施した.研究内容は,各都道府県,指定都市,中核市を対象に就労定着支援の指定状況等の調査及び,サービスを提供している指定事業所や利用者を対象に,サービスの実施状況や制度の効果,課題等についての調査を行った.その結果,指定事業所は全国で1,275事業所であった.利用者は,年齢は20歳代から30歳代が中心で,利用者の障害種別は知的障害,精神障害,発達障害の3障害で大半を占めていた.制度の効果として,①就労定着につながる支援,②利用者の安心感につながる支援,③就労先の理解の向上があげられ,今後の課題として,報酬等制度の検討や,生活場面の支援,支援終了後の切れ目のない支援の遂行などがあげられた.

著者関連情報
© 2020 独立行政法人国立重度知的障害者総合施設のぞみの園

この記事はクリエイティブ・コモンズ [表示 4.0 国際]ライセンスの下に提供されています。
https://creativecommons.org/licenses/by/4.0/deed.ja
前の記事 次の記事
feedback
Top