2021 年 14 巻 p. 18-22
A園では,入所利用者の高齢化が進み,認知症及び認知症が疑われる利用者が増加傾向にある.令和元(2019)年度より,認知症及び認知症が疑われる利用者をより理解するため,ライフストーリーワークの実践をとおした研究を開始した.しかし,対象者が1人であり有用性の検証には至らなかった.そこで本研究では,昨年度の継続研究として,対象者2人に対してライフストーリーワークの有用性の再検証を行うことを目的とした.方法は前回の取り組みと同様のプロセスとした.その結果,ライフストーリーワークは,認知症及び疑いのある重度知的障害者であっても,有効に活用できる可能性が確認された.