自然環境復元研究
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フォーラム
日本農業遺産を活用した農村の活性化: 三方五湖および琵琶湖地域の連携
松井 明
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2022 年 13 巻 1 号 p. 31-37

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抄録

日本農業遺産である福井県三方五湖および滋賀県琵琶湖の2 地域が抱える課題を抽出し,解決策を提案した。2 地域が抱える課題は,漁業従事者および漁獲量の減少である。これらの課題を解決する方策として,各地域が単独で対処するのではなく,2 地域が技術的および地理的に連携することを提案した。技術的な連携の具体策は日本農業遺産フォーラムを年1 回程度開催すること,地理的な連携の具体策は地理的距離が近い地方ごとに連携することである。重要な点は,日本農業遺産の各地域が世界農業遺産認定だけに焦点を合わせるのではなく,まずは協力し合って,観光客を呼び込むという発想である。近年は農村地域の高齢化・過疎化が進行し,従来の農業を継続していくことが困難になってきている。このような状況の下,現在まで継承されてきた農林水産業システム,農村文化や田園風景を未来に継承し,農村地域を活性化していくためには,日本農業遺産に認定された地域が技術的および地理的に連携することが効果を発揮すると考えられる。

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© 2022 自然環境復元学会
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