日大医学雑誌
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症例報告
劇症型心筋炎で両心補助人工心臓を施行した一剖検例
有本 宗仁瀬在 明中田 金一大幸 俊司石井 雄介八百板 寛子畑 博明塩野 元美樋口 義治平山 篤志岡田 京子山田 勉
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2015 年 74 巻 4 号 p. 186-190

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抄録

症例は55 歳女性,7 日前より全身倦怠感を認め,かかりつけ医(心療内科)を受診した.その後,症状の増悪を認め,前医に搬送された.心筋逸脱酵素の上昇を認め,緊急心臓カテーテル検査を施行したが,冠動脈の狭窄病変は認めなかった.血行動態が保てず,大動脈バルーンパンピング,経皮的心肺補助装置を挿入し当院へ搬送となった.劇症型心筋炎の診断で,左心補助人工心臓による循環補助を行ったが,右心不全の悪化を認め6 日後に,右心補助人工心臓による補助も施行し,加療を行うも奏功せず入院11 日目,死亡退院となった.劇症型心筋炎は稀な疾患であり,両心室補助人工心臓を施行した1 例を経験したので報告する.

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© 2015 日本大学医学会
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