2019 年 78 巻 3 号 p. 163-166
症例は 6 歳男児.2 週間続く発熱を主訴に受診 した.入院後も発熱以外の症状を認めず,発熱出現から 24 病日に膀胱直腸障害及び歩行障害が出現した.髄液 検査で細胞数増多と IgG index の上昇を認め,臨床所見 および検査所見から横断性脊髄炎と診断した.治療はメ チルプレドニゾロンパルス療法を 2 クール行い後遺症な く症状は改善した.自己免疫性神経疾患は急速に進行す ることが多いとされるが,本例のように亜急性に経過す る場合もあり,長引く発熱の原因として本症も鑑別疾患 として重要である.