日大医学雑誌
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症例報告
髄液迅速抗原検査でインフルエンザ菌 b 型が偽陽性となった 肺炎球菌髄膜炎の乳児例
石井 大裕春日 悠岐桃木 恵美子川口 忠恭石井 和嘉子福田 あゆみ澤田 奈美渕上 達夫藤田 之彦森岡 一朗
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2020 年 79 巻 3 号 p. 145-148

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抄録

症例は 8 か月女児.発熱と全身状態不良のため 当院に転院となった.髄液ラテックス凝集反応で Haemophilus influenzae type b が陽性となったが,血液・髄液 の細菌培養からは肺炎球菌のみが検出され,肺炎球菌髄 膜炎と診断した.迅速検査は簡便であり有用性が高い が,まれに偽陽性となることもある.本例は,それぞれ の検査の利点・欠点を理解した上で結果を解釈する重要 性を示唆する症例であった.

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