理論と方法
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特集II 社会学と数理的視座
合理性と倫理性
他者危害原則のフォーマライゼーションとそのインプリケーション
永田 えり子
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2000 年 15 巻 2 号 p. 261-272

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抄録
 個人に合理性のみならず倫理性を求める。具体的には、他者危害原則に従う合理的な個人を想定し、かれらによる非協力ゲームのナッシュ均衡点は必ずパレート最適となることを確認する。すなわち「人に迷惑をかけない限り何をしてもよい」という倫理原則は、個人の自由よりもむしろ全員一致性、全体合理性を意味するものであることがわかる。
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© 2000 数理社会学会
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