脳と発達
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Sympathetic skin response (SSR) の小児における検討
小川 厚竹下 佐和満留 昭久
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キーワード: 交感神経, 汗腺, 無髄C線維
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1990 年 22 巻 3 号 p. 294-297

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抄録

汗腺細胞の興奮は種々の刺激に対して反応しgalvanic skinresponseと称される電位を発生するが, この電位差を手掌一手背間において定量的に評価しようとしたものがsympathetic skin response (以下SSR) である.SSRは皮膚の汗腺機能を指標とした交感神経活動の評価法であり, 汗腺を支配する無髄C線維の電位と関係していると考えられている.我々はこの方法が小児に対して応用可能かどうか検討した.振幅の大きいものから5反応につき振幅および潜時について検討した.安定した反応を示した20例では最小潜時を上肢長で補正した値と年齢との相関が認められた.またSSRは一肢の刺激で四肢に反応が認められ, 中枢神経系を介するpolysynaptic responseであると考えられた.

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© 日本小児小児神経学会
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