脳と発達
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Zonisamide内服中に代謝性アシドーシスによると考えられる活動性低下・食思不振を認めた3例
今井 克美小野 次朗真野 利之下野 九理子植田 仁沖永 剛志柳原 恵子李 鐘奇岡田 伸太郎
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2000 年 32 巻 1 号 p. 75-77

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抄録

抗てんかん薬zonisamide (ZNS) の副作用として活動性低下・食思不振・発汗減少・幻覚妄想等が知られているが, その機序は今まで不明であった.これらの副作用のうち, 活動性低下・食思不振を認めた3症例において代謝性アシドーシスを認め, ZNSの中止あるいは減量により代謝性アシドーシスおよび臨床症状の改善ないしは消失をみた.
ZNSはてんかん診療において欠かすことのできない薬剤の一つであるが, ZNS内服に伴い活動性低下・食思不振などの副作用を認める症例では代謝性アシドーシス出現の可能性に留意し, 血液ガスの測定が必要であると考えられた.

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© 日本小児小児神経学会
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