脳と発達
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重症心身障害児・者におけるvitamin K2製剤の効果について
骨代謝マーカーおよび骨密度による評価
田中 能文柴田 瑠美子
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2000 年 32 巻 6 号 p. 491-496

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抄録
低骨密度の重症心身障害児・者17例を対象にvitamin K2製剤を48週間投与し, 骨代謝マーカーおよび骨密度の変化について検討した.投与前と比較して血中骨型アルカリフォスファターゼは投与32週および48週後に, また血中オステオカルシンは投与16週, 32週および48週後に有意の増加が認められた.骨吸収マーカーの尿中ピリジノリンおよびデオキシピリジノリンには有意の変化は認められなかった.骨密度には投与前後で有意の増加は認められなかったが, vitamin K2製剤は重症心身障害児・者において骨形成を促進させる可能性が示唆され, 低骨密度の改善が期待される.
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© 日本小児小児神経学会
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