脳と発達
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小児のけいれん重積およびけいれん群発に対する8年間のmidazolam静注治療成績の検討
皆川 公夫渡邊 年秀
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2003 年 35 巻 6 号 p. 484-490

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抄録

けいれん重積およびけいれん群発に対してmidazolam静注治療を行った小児のてんかんおよび急性症候性けいれんの計45例82機会の成績を検討した.Midazolam初回静注量は平均0.173mg/kg, 最大持続静注量は0.191mg/kg/hrで, 持続静注時間は132。7時間であった。Midazolam治療の有効率は全体で85.4%, てんかん群と急性症候性けいれん群では86.4%と82.6%, 重積例と群発例では89.7%と75.0%であった.無効例は急性脳症, 特異な脳炎・脳症後てんかんの一群 (AERRPS), 症候性てんかんなどであった.Midazolamに関連した副反応は喘鳴2機会, 軽度の呼吸抑制1機会のみであった.人工呼吸管理例16機会と死亡2例についてはmidazolam治療との関連性は認められなかった.

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© 日本小児小児神経学会
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