脳と発達
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両麻痺における正中神経刺激短潜時体性感覚誘発電位の前頭部N30および頭頂部N20の特徴
他の脳性麻痺各型との比較
福田 千佐子冨田 豊前垣 義弘上野 誠汐田 まどか
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2004 年 36 巻 3 号 p. 258-260

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抄録

痙直性両麻痺における正中神経刺激短潜時体性感覚誘発電位の前頭部N30および頭頂部N20の特徴を, 他の脳性麻痺型と比較した.両麻痺の前頭部N30は正常範囲であり, さらに頭頂部N20の波高は減少せず, むしろ増大する例が多かった.これは, 低酸素症によるアテトーゼ型脳性麻痺や, 痙直性片麻痺で認めたN30, N20の病態とは明らかに異なり, 発達への負荷の二次的反応を含めて両麻痺特有の所見と考えられた.

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© 日本小児小児神経学会
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