理学療法おかやま
Online ISSN : 2759-2111
Print ISSN : 0919-9829
回復期リハビリテーション病棟における重度脳卒中患者の自宅退院予測―家族介護意向とADL改善度を踏まえた決定木分析による検討―
池上 滉一 船引 啓祐中谷 友哉笹岡 和樹
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論文ID: 2503

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抄録
【目的】回復期リハビリテーション病棟に入棟した重度脳卒中患者の入棟早期の情報から,決定木分析を用いて,自宅退院に必要な因子を明らかにし,予測チャートを作成すること。【方法】対象は,当院回復期リハビリテーション病棟に入棟した,入棟時Functional Independence Measure (FIM)合計が55点以下の,初発脳卒中患者87名とした。転帰先によって,自宅群と非自宅群に分類し,基本情報,入棟時評価,入棟3週間後評価について,2群間で単変量解析および決定木分析を実施した。【結果】自宅群36名(41.4%),非自宅群51名(58.6%)に分類された。決定木分析では,予測因子として,入棟3週間後FIM運動利得,家族介護意向,入棟時Berg Balance Scale(BBS)が選択された。得られた予測モデルは,正分類率87.4%,感度86.1%,特異度88.2%,曲線下面積0.900であった。【結論】自宅退院は、入棟3週間後FIM運動利得,家族介護意向,入棟時BBSの順に関与し,得られた予測チャートで予測できる可能性が示唆された。
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