耳鼻咽喉科展望
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オスラー病に対するエストロゲン療法について
上村 正見砂金 秀充朝倉 光司
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1992 年 35 巻 6 号 p. 459-464

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抄録

オスラー病の1症例を経験したのでここに報告する。患者は64歳女性で, 40歳頃より反復性の鼻出血が認められた。Telangiectasiaが, 口唇, 舌, 頬部, 鼻粘膜に認められた。家族的にも出血傾向が認められたためオスラー病と診断した。大量の鼻出血は嗅裂深部から認められたため, 従来の局所療法では治癒困難と考え, エストロゲン療法を施行した。エストロゲン療法によって鼻出血は軽快した。本症例のような嗅裂深部からの鼻出血にはエストロゲン療法が効果的と考えられる。

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