耳鼻咽喉科展望
Online ISSN : 1883-6429
Print ISSN : 0386-9687
ISSN-L : 0386-9687
ニューマクロライド系抗生物質の繊毛細胞への影響について
局所使用のための基礎的研究
久松 建一岸保 鉄也中澤 勉中島 真由美徳山 豊村上 嘉彦
著者情報
ジャーナル フリー

1995 年 38 巻 Supplement2 号 p. 130-133

詳細
抄録
クラリスロマイシンの粘膜への影響を慢性副鼻腔炎患者の篩骨洞粘膜を用いてin vitroで検討した。クラリスロマイシンをRPMI1640に溶解して37℃, 5%CO2湿度100%の組織培養下で暴露して, 位相差顕微鏡にビデオカメラを装置して2, 500倍に拡大された粘膜表面像をTVモニター上で観察し, 繊毛活性を光学電気的に測定した。
観察時間 (3時間) 内で1μg/ml 5μg/ml, 10μg/ml のすべての濃度においてクラリスロマイシンは繊毛活性を増強した。クラリスロマイシンは粘膜表面像の変化を惹起しなかった。
著者関連情報
© 耳鼻咽喉科展望会
前の記事 次の記事
feedback
Top