耳鼻咽喉科展望
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LFK (FK-23菌抽出物) を配合する顆粒食品のスギ花粉症に対する臨床効果
榎本 雅夫嶽 良博嶋田 貴志河合 康雄山本 哲郎白川 太郎
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2000 年 43 巻 3 号 p. 248-252

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抄録
乳酸菌Entercoccus faecalis FK-23株を酵素および加熱処理したLFK (FK-23菌抽出物) のスギ花粉症に対する効果を検討するため, LFK群とプラセボ群を設け, 二重盲検法による比較対照試験を実施した。スギ花粉症患者22名を無作為に2群に分け, LFK群には, LFKを0.59配合する顆粒食品を1日2回摂取させ, プラセボ群は, LFKをデキストリンに置き換えたものを同様に摂取させた。鼻症状, 眼症状および薬剤の使用量をアレルギー日記による自己申告によって調査した。その結果, 試験期間中, LFK群はプラセボ群と比較して, くしゃみの発作で抑制傾向を, 鼻閉で有意な抑制を示し, 鼻および眼の合計スコアの推移でも抑制傾向が認められた。さらに, 抗ヒスタミン薬の内服使用量がLFK投与群で少なくなる傾向を示した。
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