Otology Japan
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原著論文
耳硬化症におけるCT所見と術後成績の検討
─CT所見と術後成績の予測─
力武 正浩小島 博己山本 和央田中 康広森山 寛
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2013 年 23 巻 2 号 p. 125-130

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抄録

画像診断の進歩により高分解能側頭骨CTにおいて耳硬化症病変の有無や進展範囲を評価することが可能となりつつあるが、耳硬化症症例における術前CT所見と術後成績について検討した。側頭骨CTを施行し耳硬化症と診断され、初回アブミ骨手術を行った67人81耳を対象とした。術前CTにて卵円窓前方および蝸牛周囲の脱灰の有無を判断した。術後成績はAAO-HNSの基準案に準じ術後気骨導差が10dB以下に収まるものを成功とした。CTにてfenestral typeと診断されたものが59.3%、蝸牛にも脱灰像を認めたretrofenestral typeと診断されたものが9.9%、所見なし30.9%であった。卵円窓の狭小化例が9.9%あり、アブミ骨底板の肥厚例が22.2%であった。全症例における手術成績は79.0%であった。CT上、卵円窓の狭小化が認められた例の成功率は42.9%、アブミ骨底板の肥厚が認められた例では66.7%であった。病態が進行したと考えられる卵円窓狭小化、アブミ骨底板肥厚が認められた症例では手術成功率が低かった。

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© 2013 日本耳科学会
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