2024 年 2 巻 p. 29-36
現在、わが国の認知症高齢者数が増加しており、その多くが在宅から医療施設や介護施設に生活の場を移行している。医療療養病棟には、日常生活自立度が低下した認知症高齢者が多く入院しているが、その在宅復帰率は低く、入院日数が長期間にわたることが明らかとなっている。今回、A病院の療養病棟に入院中の認知症高齢者の男性に対して生活行為向上マネジメント(Management Tool for Daily Life Performance; MTDLP)を用いて介入した。その結果、本人とそのキーパーソンにとって重要な生活行為が焦点化され、円滑な多職種連携が可能となった。本人がもつ能力を引き出せたことで、以前まで過ごしていた特別養護老人ホームへ退院することができた。