2024 年 2 巻 p. 37-44
訪問作業療法士は、在宅でのリハビリテーションを提供する専門職であり、利用者様の「生活」する上で必要な能力を回復させるだけでなく、利用者様自身が主体的な生活を獲得し、社会参加できるよう支援ことが求められている。今回、在宅リハビリテーション(以下在宅リハ)にて脳梗塞により右運動麻痺を呈した80歳代女性を担当し、他職種と連携して、包括的なアプローチにて身体面、環境面、家族支援を試みた。事例は、回復期病院退院後、身体、精神面が共に低下して悪循環となっていた。運動療法を開始して、事例を取り巻く環境が変化することで、ADLが自立し、外出支援に繋がった。このように包括的にアプローチでしたことで、在宅生活の支援を図られたと思われる。