応用物理
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最近の展望
日本標準時システムによる重力赤方偏移の検出
細川 瑞彦
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2004 年 73 巻 12 号 p. 1536-1540

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抄録

われわれは数台の原子時計を情報通信研究機構小金井本部から標高が700〜800m高くに位置する長波標準電波送信所へ運搬した.その際に日本標準時の発生計測システムを用いて高度の変化に伴う重力赤方偏移の検出を試み,10-14レベルの計測によって一般相対論からの予測とほぼ一致する周波数変化を観測した.観測された値は,理論値+7.8x10−14 のおおたかどや山局において+7.6x10−14,理論値+9.0x10−14 のはがね山局において+12.1x10−14 である.

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© 2004 公益社団法人応用物理学会
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