応用物理
Online ISSN : 2188-2290
Print ISSN : 0369-8009
走査型電子顕微鏡による半導体レーデーの評価
米津 宏雄
著者情報
ジャーナル フリー

1977 年 46 巻 2 号 p. 196-201

詳細
抄録

走査型電子顕微鏡(SEM)の基本動作は細く絞った電子線を試料表面に照射し,その際発生する各種物性情報を検出することである1).したがって,高速の電子線を照射した時,目的とする試料に於いて発生する物性情報の特徴を考慮すれば,多角的な定性及び半定量的な観察測定をすることができる.ここでは(Al・Ga) Asダブルヘテロ接合(DH)レーザーの評価にSEMを応用した結果について述べる.主に劣化現象の研究に用いられ,劣化原因が究明されて,寿命を飛躍的に改善する基礎が作られた2,3). DHレーザーは半導体デバイス中でもかなり複雑多種な情報を含むものに属するから,その評価には各種物性情報の適切な利用,判断が必要である,その意味では半導体レーザーはSEM応用の格好の対象である.したがって,ここに述べる観察測定法は半導体レーザー以外のデバイスにも充分適用することができる.

著者関連情報
© 社団法人 応用物理学会
前の記事 次の記事
feedback
Top