1984 年 53 巻 12 号 p. 1042-1046
最近の核融合研究の発展にはめざましいものがあるが,その中でプラズマ計灘の果す重要性は看過できない。特に波長可変色素レーザーを用いたレーザー誘起蛍光法は検出感度が高く,時間空間分解能も優れており,この方法によって,プラズマ閉じ込め容器の壁近傍の金属原子の密度およびその速度分布関数を直接測定できるようになった.このことは,磁場閉じ込め装置における不純物発生のメカニズムや,ダイバータ機能などのプラズマと壁との相互作用の理解がより一層深められることを意味し,今後の大型核融合実験装置における不純物制御の研究に対し,レーザー誘起蛍光法はその重要性をますます大きくしていくものと思われる.