抄録
特定エネルギーを有する光子線を細く収束して観察試料上で走査し,試料から発生する蛍光や光電圧など各種信号を用いて走査像を形成する装置(走査光子顕微鏡)について,発展経過を述べる。類似機能を有する光学顕微鏡(OM)および走査電子顕微鏡(SEM)と比較して,主題装置の長所短所を論じる,空間分解能(現状0.25μm)はSEMに比べて極端に劣るが,真空不要,照射損傷低減,試料内部観察可能という大きな特長がある.一方,OMに比べて分解能は優れている.さらに,半導体での光電流といった不可視量による像形成が可能という優れた精長を有する.しかし,既発表の応用例は比較的少なく,今後の研究に期待するところが大きい.