技術を基盤として経営している日本電気は,技術者を最も重要な経営資源として,技術者の能力向上に着実な努力を続けてきた.教育は,日常の業務を通しての研鑚と自己学習を基本とし,それを補完するものとして,研究所独自の各種フォーラムや継続教育プログラムに加えて,全社共通の技術研修所で,修士と博士課程程度の集中教育を実施している.一人ひとりについての能力開発プログラム (CDP) に碁ついて,部門間や専門分野間を異動させることにより,教育の効果を高めている.本文は,これらについて述べるとともに、企業内では実行困難な,新分野や広い異分野の基礎についての継続数育を,大学に強く期待している.