応用物理
Online ISSN : 2188-2290
Print ISSN : 0369-8009
超音速分子流を用いるレーザー分光分析
今坂 藤太郎
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1989 年 58 巻 12 号 p. 1717-1721

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抄録

気体試料をピンホールから真空中に噴出させると,瞬時に絶対零度付近まで冷却される.この状態で試料を測定すると鋭い構造のスペクトルが観測される.このため極めて選択的な分析が行える.超臨界流体試料導入法およびレーザー蒸発法を用いれば,不揮発性あるいは熱分解姓の試料にも,本法を適用することができる.各種クロマトグラフと結含する分析法は選択性が高く,またシンクロナススキャン分光法と組み合わせる方法は単純なスペクトル分析が行える.試料分子の帰属の際にはデータベースが有用であるが,最近では各種の理論計算を用いる方法も検討されている.

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© 社団法人 応用物理学会
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