21世紀を迎えるに先立ち,わが国科学者,技術者が今から着手しなければならない事がらとして, 1) 研究開発に適した素質を持つ若春を見い出すため選考の方法に,適性の有無を確かめることおよび専攻した事がらへの異味と関心の度合いを種々の角度から確かめる事を加える. 2) 素質がある者に,科学の方法,限界,価値を理解させ,かつ自主性を伸ばすように教育する. 3) 個人,社会,国の各段階で基礎釣研究,独創的研究を助長する風土を創る努力を積極的に進める.以上の事がらを,大学,概究所,企業の開発部門に籍を置いた経験を通じ提言したい.